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2024年12月5日
「ナント経済月報12月号」発刊。
奈良県の経済、大阪府の経済、京都府の経済を更新しました。
粋なら(奈良の風景)

葛󠄀城市相撲館 けはや座(葛城市)

日本最古の歴史書「日本書紀」には、第十一代天皇・垂仁天皇の時代に「野見宿禰(のみのすくね)」と「當麻蹶速(たいまのけはや)」の力比べが行われたとの記述があり、これが日本の国技である相撲の発祥とされ、また日本初の天覧相撲と言われています。その後、相撲は奈良・平安時代に宮中行事「相撲(すまひの)節会(せちえ)」として、毎年七月七日(七夕)にその年の農作物の豊作を祈願する神事として執り行われるようになりました。

相撲の開祖である當麻蹶速は現在の奈良県葛󠄀城市の出身と伝わることから蹶速の顕彰と相撲の普及、相撲に関する資料収集を目的に1990年(平成2年)に葛󠄀城市相撲館(当時は當麻町相撲館)「けはや座」がオープンしました。同館1階中央に造られた枡席と両国国技館と同じサイズに造られた土俵は、展示土俵のため誰でも自由に上がることができ、大相撲の雰囲気と共に実際の土俵の大きさを体感できます。2階には郷土力士に関する資料や化粧まわしなど多くの相撲に関する資料が常設展示され、年に2回企画展示も行われます。相撲の資料館は全国的にも珍しく、関西では「けはや座」が唯一となっており、その所蔵資料は約一万二千点にものぼります。そのため相撲について学ぼうと全国各地から相撲ファンだけでなく、最近では多くの外国人観光客が相撲の魅力を体験するために訪れています。

同館入り口の扉の上には「十二月十二日」と逆さまに書かれたおまじないの札が貼られています。12月12日は大泥棒で知られる石川五右衛門の命日で、天井から忍び込んでくる泥棒に札の字を見せて思いとどまらせる為に逆さなのだとか。風習の由来は不明ですが「けはや座」を訪れた際は、ぜひ相撲字で書かれたお札にも注目してみてください。 村井 渚)

※午前10時~午後5時、火・水曜日(祝日の場合は開館)と年末年始休館。入館料 大人300円、子ども(小・中学生)150円 (20名以上の団体割引あり)


◆󠄀城市相撲館 けはや座
奈良県葛󠄀城市當麻83番地1
℡0745-48-4611
(写真:当研究所撮影)


両国国技館をイメージした相撲館「けはや座」

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*本ページ上部の写真は、奈良大峯山雪景色・天川村