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ビジネスセミナー
2024年6月5日(水)10:00~16:30
経営者・経営幹部・管理職のための
「業績が上がる数字の見方」
講 師 御堂筋税理士法人 ファウンダー
㈱組織デザイン研究所
取締役相談役 小笠原 士郎 氏
定 員 30名
粋なら(奈良の風景)

「冨生(ふしょう)の松」龍華山善照寺(安堵町)

奈良県安堵町にある「龍華山 善照寺」は、応仁元年(1467年)、本願寺八世蓮如上人による直筆の六字名号(ろくじみょうごう)※「南無阿弥陀仏」をご本尊と仰ぎ、開基されました。

山門を抜け、すぐ目に飛び込んでくる大きな「根上がり松」は江戸時代中期に福井県越前市にあった冨生(ふしょう)村(現在は廃村)より水路を伝って運ばれた樹齢約300年にもなる黒松で、『冨生の松』と石碑があります。盆栽などで見られる、根が地上より盛り上がった形状で「値上がり」に通じることから商売人などから縁起が良いとされてきました。珍しいことに根の股の部分には日本ミツバチが共生し、暖かくなると元気な羽音を聞かせてくれます。他にも聖徳太子が斑鳩宮から飛鳥まで通ったとされる「太子道」が西側に、南側には平安時代の呪術師で安倍晴明と競ったといわれる「蘆屋道満(あしやどうまん)の屋敷跡」や「広峰神社」など善照寺の周りには歴史を感じさせる場所が数多くあります。

吹き抜ける心地良い風にのって時折、法隆寺の梵鐘の音が聞こえます。聖徳太子もこの音を聞きながら太子道を通り、私たちと同じ風景を見ていたのかと思うと、つい当時に思いを馳せ時間が経つのも忘れてしまいます。

※「六字名号」…仏の名である「南無阿弥陀仏」の六字をいう。浄土真宗ではご本尊としてこの名号を礼拝対象とすることがある。
(村井 渚)


浄土真宗本願寺派 龍華山 善照寺
奈良県生駒郡安堵町大字東安堵342
℡0743-57-2154
(写真提供:龍華山 善照寺)


冨生の松(根上がり松)

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*本ページ上部右の写真は、又兵衛桜・宇陀市