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2026年2月5日
「ナント経済月報2月号」発刊。
奈良県の経済、大阪府の経済、京都府の経済を更新しました。
第206回地元企業動向調査結果を発表しました。
付帯調査「奈良県企業の正社員の採用動向」を発表しました。
粋なら(奈良の風景)
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真言律宗 長弓寺 (生駒市)

奈良県生駒市の閑静な住宅街の中に建つ「長弓寺」。奈良時代、聖武天皇に随行し、狩猟に出たこの地の豪族・小野(おのの)真弓(まゆみ)長弓(たけゆみ)は、息子が鳥を射落とそうと放った矢で命を落としました。これを深く哀しんだ聖武天皇は供養のため、行基に命じて長弓寺を建立したと伝えられています。最盛期には、塔頭寺院が20もある大きな寺院でしたが、織田信長による寺領没収や、明治時代の廃仏毀釈などの影響により、現在は本堂のほか「法華院」「円生院」「薬師院」「宝光院」の4つの塔頭(たっちゅう)寺院と、かつて長弓寺の鎮守社であった「伊弉諾(いざなぎ)神社」だけが残っており、そのうち3つの塔頭寺院(宝光院は無住のため)が月番制で本堂を護持しています。

長弓寺本堂は、棟木の墨書から鎌倉時代中期(1281年)に完成したことがわかっており、鎌倉時代の密教仏堂の代表的な建築物として国宝に指定されています。桁(けた)行(ゆき)(建物の長い方向)5間(けん)、梁間(はりま)(建物の短い方向)6間の奥行きが深い入母屋造(いりもやづくり)檜皮葺(ひわだぶき)で、ピンと反った美しい屋根の軒反り(屋根のカーブ)が印象的です。伝統的な和様(わよう)を基本としながら扉(桟(さん)唐戸(からど))などの意匠には東大寺南大門と同じ大仏(だいぶつ)様(よう)を取り入れた折衷様式の「新和様」と呼ばれる建築様式で建てられ、荘厳な中にも優美さが感じられます。本堂に安置されている黒漆(くろうるし)厨子(のずし)とその中に納められているご本尊の十一面観音立像は、国の重要文化財に指定されています。

春には桜、夏には蓮やアジサイなど四季折々の花々が境内を彩り、季節ごとに変わる様々な表情を楽しみに何度でも訪れたくなります。

(村井 渚)


※本堂の拝観には事前に予約が必要です。

◆真言律宗 長弓寺 塔頭寺院
生駒市上町4443
法華院 0743-78-2437
円生院 0743-78-3071
薬師院 0743-78-2468
(写真提供:当研究所撮影)

ホテル正面玄関。瓦屋根には寺院建築などで見られる「鴟尾」

国宝 長弓寺本堂

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*本ページ上部の写真は、明神平の樹氷・東吉野村